2007.11.22

おすすめ資料 第52回 「デザインを言葉にすることはもうひとつのデザインである」

原研哉著『デザインのデザイン 』岩波書店 [N757-22]

身の回りにある全てのモノは、デザインされており、コップ1つをみても様々なカタチがある。デザインされたモノは作者の情報(メッセージ)を発信している。私たちは、書籍やデザインなどから情報を受信しているが、あまりにも大量の情報を浴びせ続けられているので、目の前で情報が発信されていても気づかないまま無意識にしているのかもしれない。

情報とは、言葉で構築され発信されていると、私は考えていた。しかし様々なメディアを通じて言葉以外からも情報発信されていることに気づかされた。著者は、デザインで五感にコミュニケーションをはかることによって人々に情報を認識させ、情報を無意識から意識へとシフトさせようと試みている。情報が氾濫している現代社会において、情報を整理し、情報の『質』を高めることが重要である。その1つの方法がデザインなのだろう。

2004年度サントリー学芸賞芸術・文学部門受賞作品

2007年11月22日(青)