おすすめ資料 第85回通俗的な若者論に一石を投じる

羽渕一代編『どこか〈問題化〉される若者たち』 恒星社厚生閣 [N367.6-67]

タイトルのとおり若者について書かれた図書ですが、複数の執筆者によるものながら、豊富な統計・調査・実験を裏づけに、通俗的な若者論に一石を投じる姿勢が一貫して感じられる著作になっています。

少年犯罪・ひきこもり・ネットカフェ難民・携帯電話・恋愛・ファッション・美容整形といった今日的な話題を広くとりあげ、加えて、ものごとはたくさんの要因が重なり合って成り立っていること、その背景には時代の流れ・世の中の価値観・国の政策も関与していることを押さえつつ各章が展開されています。

社会学的な側面のみならず、日本の現代史と向き合っているような読み応えを感じることができる1冊です。

2009年3月19日(梶)