ついで、アメリカ大陸の文学ということになりますが、ここから少し駆け足で行きます。アメリカ文学は時代がさかのぼりますが、まずポーでしょう。彼の短編はどれも印象深いものがありますね。とりあえず、「アッシャー家の崩壊」、「赤死病の仮面」「リジア」、「ウィリアム・ウィルソン」、「モルグ街の殺人事件」、「黄金虫」などからはじめられたらいいと思います。
ついで『緋文字』の作者ホーソーン、『白鯨』の作者メルヴィルを挙げなくてはいけませんが、メルヴィルの『代書人バートルビー』も奇妙な味わいのいい作品で、お勧めの一冊です。ヘンリー・ジェイムズも見落とせません。とりあえず『ねじの回転』あたりからはじめられたらいいでしょう。
二十世紀に入ると次々とすぐれた作家が登場してきますが、中でもフォークナーとヘミングウェイ、それにフィッツジェラルドはぼくの大好きな作家です。アメリカ文学を研究しているわけではないので、フォークナーならやはり短編から入っていくといいでしょう。ヘミングウェイの場合もそうですが、どちらも短編から入って長編に進まれるといいと思います。フォークナーでは短編「エミリーへの薔薇」や「あの夕日」(『フォークナー短編集』新潮文庫)がいいでしょうし、ヘミングウェイならどれでもいいですから短編集(新潮文庫)を手にとって読みはじめてください。お勧めの作品は数え切れませんので、まずは「殺し屋」からはじめたらどうでしょう。





