2007.03.02

図書館利用のコツ 第4回借りられない図書とその見分け方/全利用者

図書を借りようとカウンターに持って行ったら「残念ながら、これは貸出できません」と言われたことはありませんか?図書館の図書はすべて借りられるわけではありません。辞書・事典・文献目録などはいつでも参照できるように禁帯出(館外持ち出し禁止)資料とし、利用を館内に限定しています。借りられない図書には次のようなものがあります。また、借りられる図書と借りられない図書を見分けるには、図書そのものまたはOPACの検索結果を確認します。

借りられない図書 (1)参考図書

写真:参考図書

参考図書(reference book) とは、通読するのではなく、特定の情報を調べるために利用する資料のことです。辞書・事典・図鑑・年鑑・年表・地図帳などが該当します。参考図書に該当する図書は、背に赤色の「参考図書」ラベルが貼られています。また、請求記号の中ほどに「reference book」を表す「R」が含まれます(例:N803-R-49-1『言語学大辞典』)。

借りられない図書 (2)書誌

写真:書誌

書誌(bibliography)とは、ある基準で選ばれた文献のデータ(タイトル・著者名・出版社・出版年など)を収録した資料のことで、「文献のリスト」といえるものです。書誌に該当する図書は、請求記号の中ほどに「bibliography」を表す「B」が含まれます*(例:N316.8-B-93『図書雑誌文献目録 : 民族紛争・民族融和』)。

借りられない図書 (3)その他禁帯出

写真:禁帯出図書

当館では、参考図書・書誌に加えて、教員の指定などの理由で貸出を禁止している図書があります。参考図書・書誌以外の禁帯出図書は、背に赤色の「禁帯出」ラベルが貼られています。

見分け方 I 図書の背を見る

図書の背、請求記号ラベルの上に前述のラベル「参考図書(赤色)」「書誌(灰色)」「禁帯出(赤色)」いずれかが貼られているものは禁帯出資料です。また、請求記号のラベルの二段目に「R」または「B」が印字されているものは、それぞれ「参考図書」「書誌」ですので借りられません。

見分け方 II OPACの検索結果を見る

OPACでもその図書が借りられる資料か否か確認することができます。検索結果下部の「資料状況」欄に「館内閲覧」の表示があるものは禁帯出資料です。また、請求記号の中ほどに「R」または「B」が含まれているものは*、それぞれ「参考図書」「書誌」ですので借りられません。

ちなみに、一部の図書の背に貼られている丸いシール(青色・緑色・黄色・灰色・橙色)は、貸出の可否とは一切関係ありません。これらのシールは配置場所の識別などの用途で使用されています。前述の色の丸いシールが貼られていても、上記の条件にあてはまらなければ、借りることができます。また、図書以外の資料(雑誌・紀要・新聞・マイクロ資料・学位論文)はすべて借りることができません。禁帯出図書と同様にこれらの資料は館内でご利用ください(閲覧と著作権法で認められた範囲での複写は可)。

*一部、請求記号の末尾(請求記号ラベルでは三段目)に「B」がついているものがありますが、中ほどに「B」が含まれていなければ書誌ではありません。末尾の「B」は同じ図書の2冊目を表します。

例) N080-30-2-11-1B 書誌ではない(2冊目) 『<英文法>を考える』
N025.836-B-4B 書誌(かつ2冊目) 『スペイン・中南米関係文献目録』

2007年3月2日(飯)