2011.06.03

おすすめ資料 第124回 <わかりやすい>を極める

わかりやすいニュース解説で人気を博したジャーナリスト池上彰さんが、「わかりやすく伝える」ために実践していることについて書かれた本です。

「わかりやすい説明」とは、相手が「そうか、わかったぞ!」と叫びたくなるような説明だと池上さんは書いています。そして、分かりやすく伝えるための2つの柱として、しっかりと予習すること、フロー情報とストック情報を使い分けることを挙げています。

予習の中で「自分は何が分からないかを知る」ことが重要で、自分が理解していない事柄に気づき、理解を深めることで、聞き手からの質問やツッコミにも万全の体勢で対応することができます。また、テレビのニュースや新聞など日々流れていく情報(フロー情報)を追いかけ、その中で自分が理解できない点については本や辞典の形で保存されているストック情報に当たって勉強する、ということを繰り返すことで「わかりやすい説明が出来る人」に近づくことが出来るでしょう。

そのほか、池上さんの新聞の読み方、ネットの使い方、切り抜き記事の整理法、ノートの取り方など、情報の収集と整理の方法はとても勉強になります。池上さんはネットの情報ももちろん活用していらっしゃいますが、ネットの情報はそれが信頼に足るものかどうかを評価しながら利用しなければならないとも書かれています。そういったこともあり、今でも紙の新聞をひいきにされているそうです。

紙の新聞も、ストック情報である本や辞典も、図書館に来ればたくさん利用できます。皆さんも<わかりやすい>プレゼンをするために、池上流の勉強法を試してみませんか。

2011年6月3日(福)