2007.04.06

おすすめ資料 第19回 「折り紙」のすすめ

山口真著ジューン・サカモト, 立石浩一訳 『英語で折り紙A to Z』ナツメ社 [N754-5]

4月です。新年度を迎え、この夏から留学を計画している学生の皆様も多いことと思います。留学したら、語学の習得や異文化に触れること、ボランティア活動など、人それぞれ、いろいろやりたいことがあると思いますが、留学先で「何か」を取り入れるだけでなく、ぜひ、日本の「何か」を紹介してきていただきたいのです。その「何か」のひとつとしておすすめなのが、折り紙です。

折り紙は、場所を選ばず、はりのある紙が一枚あればできる、手軽な工芸だと言えます。日本人はなんでもないことのように鶴くらいは折りますが、折り紙をあまり見たことのない外国の人々にとっては驚きの「技」に見えるようです。なんでもない一枚の紙が、あっという間に立体に、しかも切りも貼りもしないで形を整えていく過程に興味を持ってくれることもあります。出来上がったものをプレゼントすると、とても喜ばれます。相手によっては作り方を知りたがるでしょう。

作り方を教えるには、語学力よりも実演の方が効果的なのは言うまでもありませんが、英語解説付きの折り紙の本を一冊手元に置いて、ちょっとした説明の仕方を頭に入れておくとよいと思います。そこで本書『英語で折り紙A to Z』の登場です。「山折」や「谷折」を英語でなんというか、丸暗記する必要はないのです。ただ、やりたいことを伝えるにはどう説明するか、参考にする程度のことです。

せっかく折り紙をしてみせるなら、代表格の鶴だけでなく、他の動物や花、洋服、サンタクロースなど、いろいろやってみましょう。本がなくても作って見せられるものが多いほど、相手を感動させることができます。作ったものについては「これは何?」と必ず聞かれますので、なるべく具体的に固有名詞で答えられるようにしておきましょう。ゆりやあやめなのに"flower"、鶴なのに"bird"では味気ないと思いませんか?

2007年4月6日(永)