2007.09.14

おすすめ資料 第42回毎日を楽しく過ごすには

R. P. ファインマン著大貫昌子訳『ご冗談でしょう、ファインマンさん』 岩波書店 [N289.3-533-1~2](上)(下)

1965年に朝永振一郎とともにノーベル賞を受賞した物理学者の自伝ですが、堅苦しい読み物ではなく、ユーモアのある内容なので、自然科学系に興味のない方でも楽しんで読むことができるでしょう。

ふとした疑問や問題をファインマンは、自分なりの手段や方法で解決をしていきます。専門の物理学だけでなく、動物の生態観察にも取り組んでいて、アリがどのように食物を見つけ、他のアリに食物のありかを伝えるのかということに興味を持つと自分なりに実験方法を考えて、アリの生態についての疑問を解決します。そして、保管していたジャムをアリが見つけて長い行列を作っていたのを見たとき、ファインマンは殺虫剤を使わずに、アリをうまく追い払います。

ファインマンは、何気なく過ごしている日々を観察してみれば、わからないことが数多くあるけれども、それらについて自分なりに考えて解決するところに喜びや面白さがあるということを教えてくれているような気がします。

2007年9月14日(青)