2007.01.05

おすすめ資料 第6回中国の国語辞典(中中辞典) その一

< <現代漢語詞典> >第5版商務印書館 2005年[N823.1-R-61]

※おことわり
日本語の環境があれば読めるように、文字コードをJISのみにしています。 そのため、中国語は日本語の漢字に置き換えた上で、書名は<<~>>で、それ以外の語句は"~"で囲っています。

<<現代漢語詞典>>は、一言で言うと、中国の国語辞典です。つまり、現代中国語(="普通話"、以下同じ)の単語を現代中国語で説明・定義してあります。<<現漢>>と略記されることもあります。

中国で一番ポピュラーな辞典で、日本で言えば『広辞苑』等に相当します。又次のような理由から、中国国内外で非常に定評があります。65,000語と語彙数が豊富なこと、"手机"=「携帯電話」等の比較的新しい単語も載っていること、現代中国語の標準化と普及を目的とした国家事業として編纂されていること [その2参照]、多数の研究者・専門家が携わっていること等々が高く評価されています。< <現代漢語詞典>>を調べれば、新聞雑誌テレビ等の各種メディアや小説演劇等、現在使用されている中国語のほとんどを調べることができます。

本学(=神戸外大)中国学科の学生さんでしたら、2年生の後半から4年生の間に、最新版を1冊購入しておくと良いでしょう。語句説明が中国語で書かれているため、中日辞典で日本語の語句説明を読むよりも意味・定義の理解がより的確かつ明解になります。又、語彙力や表現力の向上にもつながります。 尚、電子辞書でも、この<<現代漢語詞典>>と中日・日中辞典の載っているものが何種類か発売されていますので、例えば卒業後に仕事で中国語が必要となる方等は、電子辞書で購入するのも良いと思います。

次に<<現代漢語詞典>>の使い方ですが、これは一般的な中日辞典(=中国語-日本語辞典)とほぼ同じです。親字・語句の並びはピンイン順です。漢字で調べる際も、表紙の見返しにある部首一覧を見れば、(漢和辞典と同様の)部首での検索が可能です。但し、中国で刊行された辞典ですので、当然ながら漢字の日本語読みでの検索はできません。 又全ての親字・語句に、ピンインの読み・品詞・意味が記載されています。使用頻度の高いもの等には、更に用例が付いています。その他、巻末 (p1831~)には"西文字母開頭的詞語"として、A~Zで始まる語句が掲載されています。(例:"SOHO", "IP電話", "IQ"等)

その二へ続く

2007年1月5日(柿)