神戸外国語大学

模擬国連世界大会

National Model United Nations ・ Japan - kobe

2022.11.20-26

神戸開催

主催:神戸市外国語大学・National Model United Nations

世界各国から学生が集い
現代の国際問題や平和について議論しました

2022年
模擬国連世界大会

参加大学
・団体数
00
参加国
00ヶ国
学生数
000

模擬国連世界大会

National Model United Nations

世界各地で行われている模擬国連活動の中で最大規模の大会です。春にニューヨークで5,000人規模の大会を、秋には世界各地の大学をホスト校として世界各地で開催されています。
神戸市外国語大学は2016年11月に日本で初めての世界大会を神戸で開催しました。今大会は再び本学が主催し、6年ぶり神戸での2回目の開催となりました。今大会では「平和」を主なテーマとして、様々な国際課題について議論しました。

模擬国連世界大会とは?

  • 学生が
    各国の外交官役

  • 出身国以外
    を担当

  • テーマ別会議で
    決議を目指す

  • 英語のみが
    公用語

模擬国連とは、実際の国際連合での会議と同様に、参加者が自分の出身国とは異なる国の代表団としての役割を担い、会議での議論を通じて国際問題への理解を深めるとともに、交渉力や議論の能力、語学力を含む総合的な国際コミュニケーション能力を高めることを目的とした教育活動です。参加する会議や設定するテーマについて、他国と議論や交渉を経て、国連決議という合意に向かって全体がまとまっていくプロセスは国連さながらのドラマチックな展開です。
本学では、英語力や会議でのコミュニケーション能力、リサーチ力を磨くため、模擬国連の授業を開講し、毎年模擬国連世界大会へ学生を派遣するなど、模擬国連の活動に注力しています。

そこは、自分の持てる力
すべてを発揮する場

議論を進め、合意や決議に導くには、語学力は言うまでもありませんが、様々な能力・資質・テクニックが不可欠です。
各国の立場を尊重しながらも自国の意見をしっかりと主張し、外交団の役割を果たすために、高いレベルで「力」を出し切らなければなりません。

会議結果

01

国連経済社会理事会(Economic and Social Council / ECOSOC)

  • グローバル化が進んだ世界での食糧保障への取り組み
  • 若者の持続可能な経済への参加の促進
参加加盟国
39か国
大使の数
63人

経済社会理事会では「グローバル化が進んだ世界での食糧保障への取り組み」を議論することを採択しました。大使たちは7つのグループに分かれ、小規模農家への技術支援や農業の生産性向上、資金調達などのトピックスついて議論しながら決議案の準備が進められました。
議場では食料安全保障を改善するための4つの決議案が提出され、その中では食品廃棄の問題やウクライナ産小麦の輸出といった課題や多国間での貿易協定の提案といった改善案について触れられました。最終的には4つの決議案全てが採択されました。

【決議文書(英語)】
https://www.nmun.org/assets/documents/conference-archives/japan-2022/japan22-res-ecosoc.pdf
02

国連総会(General Assembly Plenary / GA)

  • 精神的な健康の促進とケアへのアクセス改善
  • エネルギー保障と気候変動緩和のためのエネルギーシステムの適合
参加加盟国
66か国
大使の数
112人

国連総会には、66の加盟国と112人の大使が参加し、「エネルギー保障と気候変動緩和のためのエネルギーシステムの適合」の議題から議論することを採択しました。
112人の大使はテーマ別・地域別に9つのグループに分かれ、エネルギー貯蔵・化石燃料・水素・平和的手段のための核エネルギーなどのトピックスについて議論しながら、決議案作成に向けた準備を進めました。
最終的には議場において5つの決議案が提出され、そのうち3つの決議案に修正があったもののすべての決議案が採択されました。
決議では途上国への水素をはじめとしたグリーンエネルギーや原子力発電に関する技術供与など、多くの改善案が提案されました。

【決議文書(英語)】
https://www.nmun.org/assets/documents/conference-archives/japan-2022/japan22-res-ga.pdf
03

核兵器の不拡散に関する条約(NPT)再検討会議

  • 第6条項の実用的な実施に向けた対策
  • 核安全保障の強化に向けた対策
参加加盟国
59か国
大使の数
99人

NPT再検討会議では「核安全保障の強化に向けた対策」を議論することが採択されました。大使たちは9つのグループに分かれ、核を使ったテロや核物質の密輸、教育、IAEAによる規制の強化、サイバーセキュリティなど幅広いトピックスを含んだ内容について議論しながら決議案の準備を進めました。
議場では最終的に6つの決議案が提出されましたが、どの決議案も核安全保障を強化するためのユニークで革新的な提案でした。提出された6つの決議案は1つに修正があったものの、全ての決議案が採択されました。
採択された決議では、侵攻を受けるウクライナの原子力発電所の安全確保への提案や原子力施設の取り扱いに関する包括的な枠組みの設立など多くの提案がなされました。

【決議文書(英語)】
https://www.nmun.org/assets/documents/conference-archives/japan-2022/japan22-res-npt.pdf
04

安全保障理事会(Security Council / SC)

  • コンゴ民主共和国の状況について
  • 平和構築における女性の役割の強化
参加加盟国
15か国
大使の数
24人

安全保障理事会では「コンゴ民主共和国の状況について」を議論することを採択しました。大使たちは武装集団の停戦やコンゴ東部地域への関与、進行中の人道危機など、今後の進むべき道の可能性について議論しました。
議場では3つのグループに分かれ、決議案作成の準備が進められましが、最終的には人道支援の追加や紛争責任者への追加制裁などコンゴ民主共和国の安定化を支援する1つの決議案が提出され、採択されました。

【決議文書(英語)】
https://www.nmun.org/assets/documents/conference-archives/japan-2022/japan22-res-sc.pdf

学生たちの声

ヒキタ・キーシャ・ロレーヌ・サントーヨ 事務総長

国際関係学科4年生

NMUN ・ Japan 2022は同世代の学生が一体となり、平和について改めて考えることのできた、意義に満ちた一週間でした。また、多くの学生の努力が形になった瞬間を体感できた素敵な大会でもありました。大使役を務めた学生はもちろん、一年以上運営のために従事してきた本学の学生も自身の成長や達成感を感じることができたと聞き、大変嬉しく思います。たくさんの賞賛の声を耳にしながら、無事に閉幕できたことは日本、神戸、そして本学の誇りだと信じています。貴重な教育プログラムに携わることができたことを心より光栄に思うとともに、次の世代に絶えず引き継がれることを心より願っております。

松尾 宝輝 安全保障理事会議長補佐

国際関係学科4年生

国連さながらの議論を繰り広げる素晴らしい学生の方々に囲まれながら1週間を過ごすという経験は一生の思い出になる最高な学びの機会でした。大使として何度も模擬国連には出場したことはありましたが、議長補佐として議題に関連する正確な情報や時事問題をも把握して会議を進行することに、更なるやりがいを感じました。会議の進行以外にも、会場運営、各種ツアー、など様々なボランティアの皆さんが互いに協力しあった結果、参加者の皆様が口をそろえて「非常に良く組まれている最高な大会だった」というお声をたくさんいただきました。本当に、何年もこの大会に向けて準備をして良かったですし、模擬国連日本大会を作り上げる手伝いをしてくれた全員に心からの感謝を伝えたいです。

岡本 季武 カザフスタン大使団長(NPT再検討会議に参加)

国際関係学科3年生

議論する内容も専門的で、ネイティブの参加学生たちの議論に参加すること自体も大変でしたが、それでも自ら質問したりなど、自分なりに積極的に会議に取り組むことができたと思います。今大会で私が議場で話し合えたことは、世界中に多く存在する問題の1つに過ぎませんが、今後はよりアンテナを広くして、平和の実現に向けて行動していきたいと考えています。

佐藤 めい ガボン大使団(安全保障理事会に参加)

国際関係学科1年生

今回初めて大使役として世界大会に参加し、普段の学生生活では得ることができない貴重な体験をさせていただきました。世界中の自分達とは違う文化を持つ大使たちと世界共通の問題について話し合うことで、より高度で意味のある話し合いができたと思います。今回得た経験を生かし、これからも精進していきたいと思います。

橋本 橘花 チュニジア大使団(国連総会に参加)

国際関係学科1年生

今回世界規模の模擬国連に初めて参加するということで、うまく自分の国の政策を交渉出来るか心配もありましたが、本番では自分なりに多くの大使達と英語で議論し、楽しむことが出来ました。大会を通して、成長した部分もありますが、まだまだ改善出来る部分もあったことに気付かされました。今回の経験を生かし、今後の大会にも参加することで自分の強みを見つけたいと思います。

小銭 彩愛 カザフスタン大使団(国連経済社会理事会に参加)

英米学科1年生

どの国の大使も積極的で会話のスピードが早く、第二言語の話者としては常に気が抜けませんでしたが、非常に刺激を受けました。今回の世界大会を通して書ききれないほど多くのことを学びましたが、一番私が成長したと感じた点は分からないことを恥だと思わなくなったことです。授業中も会議中も知らないことがあればすぐに周りの人に質問するようになりました。積極的に疑問に対してアプローチする姿勢が自信に繋がったと思います。

参加大学・団体一覧(2022年11月参加申込時点)

  • 日本
  • アメリカ
  • イギリス
  • ドイツ
  • フィリピン
  • イタリア
  • カナダ
  • ウクライナ
  • オーストラリア
  • タイ
  • チリ

日本

Organization Students Country of Responsibility
大学コンソーシアムひょうご神戸(神戸市外国語大学含む) 19 ガボン
カザフスタン
チュニジア
京都外国語大学 4 アイスランド
ノートルダム清心女子大学 8 コロンビア
デンマーク
岡山大学 5 バングラデシュ
麗澤大学 10 コンゴ民主共和国
マダガスカル
東京国際大学 4 ボツワナ
北九州市立大学 6 チリ
奈良県立医科大学 4 イラン
日本模擬国連(JMUN) 6 リビア

アメリカ

Organization Students Country of Responsibility
Baylor University 8 Kenya
United Republic of Tanzania
California State Polytechnic University Pomona 10 Norway
Saudi Arabia
California State University, Sacramento 2 Ukraine
California State University, San Bernardino 10 India
Jamaica
Florida Atlantic University 4 Uzbekistan
Georgia State University 6 Indonesia
Oman
Hawaii Pacific University 6 Greece
Kalamazoo College 2 Democratic People's Republic of Korea
McMurry University 8 Ghana
South Sudan
New Mexico State University 8 Israel
United States of America
Pepperdine University 6 Zimbabwe
Riverside City College 12 Iraq
Mexico
St. Petersburg College 8 Costa Rica
Mali
Stockton University 11 Congo
Thailand
Texas A&M University at Galveston 10 Türkiye
United Arab Emirates
The College of Idaho 9 Portugal
United Kingdom
University of New Haven 9 France
Valdosta State University 6 Belgium
Weber State University 5 Brazil
West Virginia University 6 Japan

イギリス

Organization Students Country of Responsibility
Royal Holloway University of London 11 Italy
Singapore

ドイツ

Organization Students Country of Responsibility
Cusanuswerk 14 Argentina
Russian Federation
DGVN NRW 12 Finland
Republic of Korea
University of Erfurt 14 China
Guatemala
University of Paderborn 2 Colombia

フィリピン

Organization Students Country of Responsibility
De La Salle University Manila 16 Australia
Eswatini
Ireland
University of the Philippines - Diliman 4 Sweden

イタリア

Organization Students Country of Responsibility
WSC Italia Global Leaders 15 Austria
Czech Republic
Syrian Arab Republic

カナダ

Organization Students Country of Responsibility
MacEwan University 4 Germany

ウクライナ

Organization Students Country of Responsibility
Ukrainian Catholic University 3 Latvia

オーストラリア

Organization Students Country of Responsibility
Monash University 14 Liberia
Poland
South Africa

タイ

Organization Students Country of Responsibility
Naresuan University 4 Portugal
United Kingdom

チリ

Organization Students Country of Responsibility
Universidad de Santiago de Chile 6 Canada
Egypt

開催スケジュール

2022.

11.20[ 日 ]

START

参加者の神戸到着

12:30~

参加者向け神戸ツアー

ツアーA人と防災未来センター、菊正宗酒造記念館
ツアーB相楽園、北野工房のまち
ツアーC①EKIZO、生田神社、三宮センター街
②EKIZO、南京町、三宮センター街
③三宮センター街、神戸港震災メモリアルパーク、旧居留地

2022.

11.21[ 月 ]

10:00~

参加者向け文化視察(広島)
【視察場所】平和記念公園・資料館、被爆者講話の聴講

2022.

11.22[ 火 ]

10:00~

参加者向け文化視察(京都)
【視察場所】清水寺、伏見稲荷大社

2022.

11.23[ 水 ]

【  会 場  】
ポートピアホテル

10:00~12:00

ピースフォーラム(パネルディスカッション)

13:15~14:15

開会式

15:00~18:00

セッション1

2022.

11.24[ 木 ]

【  会 場  】
ポートピアホテル

09:00~12:00

セッション2

  • 国連総会
  • 安全保障理事会
09:00~12:30

セッション2

  • 国連経済社会理事会
  • 核兵器の不拡散に関する条約 再検討会議
14:00~17:00

セッション3

  • 国連総会
  • 安全保障理事会
14:30~17:30

セッション3

  • 国連経済社会理事会
  • 核兵器の不拡散に関する条約 再検討会議
19:00~22:00

セッション4

  • 国連総会
  • 安全保障理事会
19:30~22:00

セッション4

  • 国連経済社会理事会
  • 核兵器の不拡散に関する条約 再検討会議

2022.

11.25[ 金 ]

【  会 場  】
ポートピアホテル

09:00~12:00

セッション5

  • 国連総会
  • 安全保障理事会
09:00~12:30

セッション5

  • 国連経済社会理事会
  • 核兵器の不拡散に関する条約 再検討会議
14:00~18:00

セッション6

  • 国連総会
  • 安全保障理事会
14:30~18:30

セッション6

  • 国連経済社会理事会
  • 核兵器の不拡散に関する条約 再検討会議

2022.

11.26[ 土 ]

09:00~12:30

セッション7

  • 国連経済社会理事会

【 会場 】神戸市会 本会議場

09:00~12:00

セッション7

  • 国連総会
  • 安全保障理事会
  • 核兵器の不拡散に関する条約 再検討会議

【 会場 】ポートピアホテル

各議場での議案の採択

15:00~ 閉会式

【 会場 】ポートピアホテル

大使になるための
多くの課題と準備

  • 01

    まずは自分の担当する国の情報をリサーチ。その国の文化や歴史、他国との関係など、その国の大使になるための情報集めからスタートします。
    続いて担当する議場や議題についてもリサーチをしていきますが、英語での情報収集はとても大変です。

  • 02

    国際連合や議決までの流れ、ルールなどを理解することも重要です。
    国際連合を模擬するための基礎的な知識も学びます。

  • 03

    自国の立場や意見を明確にする「ポジションペーパー」という文書を作成します。経験者の先輩のアドバイスを参考に一から作り上げていきます。

  • 04

    他国との交渉は何より重要です。他国の意見を尊重しながらも自国の意見をしっかりと主張しなければなりません。
    そのために交渉に必要な表現力やスキルを磨いていきます。

  • 05

    スピーチには高い語学力が求められるほか、その出来は説得力に直接影響します。多い時には約200人の前でのスピーチもあります。
    大会でのスピーチに向けた練習は欠かせません。

  • 06

    模擬国連の本番に向け、実際の大会と同じ流れで模擬練習を行います。
    本番でしっかりと動けるよう、ここでシミュレーションを行います。

大使としての活動

01

参加する議場では2つの議題が事前に設定されています。
大会で実際に議論する議題を多数決によって初日に決定します。

02

会議は、各国が議題に対する意見や意思表明のスピーチを行うフォーマルセッションと他国と自由に交渉・議論をするインフォーマルセッションに分かれます。

03

各国の大使は似た意見を持つ国や協調できる国を探し、グループを作ります。
そのグループで、議題に対する決議案の文書を作っていきます。

04

各国はこの決議案に自国の意見を反映させるほか、多くの国の賛同を得るため、様々な交渉や議論を行い、最終的な国連決議に向けた合意形成を目指します。

05

会議最終日、決議で過半数の賛成を得ることで、正式な文書となります。

寄附者・団体
  • ・井谷 憲次様
  • ・神戸市外国語大学楠ヶ丘会
  • ・田嶋株式会社
  • ・株式会社ユニクロ(オリジナルTシャツ寄贈)