総合文化コース

文化とは、自然環境、宗教、歴史など、それぞれの国や社会の中に存在するさまざまな要因によって作用され、育まれていくものです。こうしたなかで人間が創り出す文化のかたちやその特徴を、それぞれの地域で使用されている言語を使って理解・研究しようとするのが本コースの目的です。

宗教、哲学、文化人類学、文学、歴史学、スポーツ文化、教育学、心理学など、「人間とはなにか」という問題に取り組むためのさまざまな科目が提供されています。言語、社会、思想、歴史、自然科学といったベーシックな講義からスタートし、さらに世界各地の社会・文化の事象研究、地域文化の比較論、グローバルな視点に立った普遍的文化考察など、より専門的な知識と考察へとレベルアップできるようになっています。

日本・アジア 「日本・アジア」は、大まかに3つの領域に分けられます。
「日本語学」領域では、日本語がどのような仕組み(音声や文法など)を持っているのか、また、日本語の内部にどのような多様性(地域的多様性など)が見られるのかといった点を中心に、外国語との比較対照を通して日本語の特徴を明らかにすることを目指しています。
「日本文化」領域では、日本の伝統文化や近現代文化についての関心と理解を深めます。日本文化の歴史的展開や社会との関わりなど、様々な視点からの研究を行い、身近な日本文化に対する専門的な見識を養います。
「アジア言語文化」領域では、シルクロードから東南アジア大陸部までの地域に住む諸民族の多様な言語と文化、歴史などについて関心を持ち、深く専門的なアジア理解を目指します。
ヨーロッパ・アメリカ 本学では、兼修語学として、英語、ロシア語、中国語、スペイン語のほか、フランス語、ドイツ語の講義も提供されています。総合文化コースのヨーロッパ・アメリカセクションでは、1、2年次に身に着けたこれら様々な外国語の知識をもとに、欧米の社会や文化の歴史や現状をより深く学んでみたいという要望にこたえるための、幅広い内容の講義を提供しています。ゼミでは、イギリス、フランス、ドイツ、ラテンアメリカなどの地域研究、文学・歴史のほか、ヨーロッパ文化の真髄である古典語や哲学など、ヨーロッパやアメリカに対する関心をより深めるための多様なプログラムが用意されています。ゼミでの2年間の研究活動を終え、自分なりに全力で仕上げた卒業論文は、学生たちに、何にも代えがたい達成感と自信をもたらしています。
環境と人間 「環境と人間」は私たちを取り巻く自然・社会環境や、その環境の中で人間がどのように生きているか、生きていくことが出来るかという関係性を考え、学習するコースです。具体的には、教育学、心理学、児童英語教育論、情報学、自然科学、スポーツ文化論の授業を通じて見識ある現代人の育成を目指しています。

担当教員

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教員からのメッセージ

総合文化コース准教授 岡本義裕

単なる追い風ではない

小中高の学校現場で英語教育の充実が図られる中、本学で教員免許の取得を目指す学生の「高い語学力に基づく確かな英語教育力の素地」への期待は今後ますます高まっていくと考えられます。私たち教職課程担当教員は、そんな教員志望者が単に追い風に乗るだけでなく、授業はもちろん学内外におけるさまざまな学びの機会を通して学校現場の諸課題を見据えながら教職としてのやりがいや自分の個性・特性の発揮のしどころを見定めていけるよう日々応援しています。

学生からのメッセージ

イスパニア学科4年女子学生

岡本ゼミでは、教職履修生に限らず広く教育に関心がある学生が集まり、学校・子ども・教育をキーワードに自分たちでプロジェクトを立ち上げ活動しています。ここ数年は、仙台の小学校の復興学習の発信などに取り組んでいます。ゼミの時間以外にも集まることが多く、時間や労力はかかりますが、先生方や子どもたちをはじめたくさんの方と関わることが大きな学びとなっています。メディアに取り上げられることも励みになります。