外務省職員による定期講演会シリーズ「外交官と一緒に日本と世界を考える」の第4回として、外務省で国際協力・人道支援に携わる北野恭央氏を講師にお招きし、「複合的国際課題への挑戦:国際秩序転換期における日本の貢献とは」と題して、「開発協力・人道支援・国際緊急援助の最前線」をテーマにご講演いただきました。
開催概要
日時:2026年10月13日(火曜) 12時45分から14時15分
講師:北野 恭央 氏(外務省 国際協力局緊急人道支援課 国際緊急援助官)
参加者: 本学学生・教職員 約50名
講演内容
地球温暖化による災害の激甚化、紛争の長期化に伴う人道危機の深刻化、国際的な人道支援資金の逼迫など、国際社会は複合的な課題に直面しています。講義では、ウクライナやガザなど、日頃から報道で接することの多い危機に加え、イエメンやスーダンの紛争についても、複雑な歴史的背景や表面化しにくい大国の関与、近隣諸国との関係をひもときながら、紛争が長期化する要因をわかりやすく解説していただきました。そのうえで、紛争や自然災害、また難民問題等への対応等において、国際社会の信頼に応えるために日本がどのような役割を担うべきかについて、ご自身の現場経験や写真、具体的な事例を交えながらお話しいただきました。
講義後には、希望する学生との意見交換の場も設けていただきました。今後の国際社会における緊急人道支援のあり方や国連の役割、国連加盟国としての日本政府の役割などについて、北野氏のお考えを伺いました。さらに、外交官になる以前からライフワークとして緊急人道支援に携わってこられたご経験や、外交官を志すに至った経緯についてもお話しいただきました。学生にとって、人道支援の現場と外交のつながりの理解を深めるとともに、自らの将来を考える貴重な機会となりました。

参加した学生の声
- 人道支援において、「人間一人ひとりに注目する」という考え方が特に心に残った。人々の生命や安全を守る人道支援においては、人道性・公平性・中立性・独立性という四つの原則が重要であり、これらは現代社会を生きる私たち一人ひとりが心に留めておくべきものだと感じた。
- 日本国内が完璧でないのに国外援助を続けることに疑問を感じる声もあると思うが、戦後日本が国際社会でプレゼンスを確保し続けられていたり、災害の際に逆に援助を受けられるのは、日本の外交努力によるところだと思うので、人道支援含め国際協力を続けられる日本外交であって欲しいと思う。
- 序盤に今世界で紛争が起きていたり人道危機にある地域を多く紹介してくださって、イエメンやスーダンなどの普段ニュースではあまり取り上げられないような地域まで詳しく知ることができた。世界で人道ニーズがある地域もたくさんあることを知り、それらの原因となる個々の出来事が実は世界の出来事と繋がりがあって起こるということも学んだ。
