神戸市外大×外務省Alumniプロジェクト Gaidai Spiritの企画の一つとして、外務省の本学Alumniと在学生とのオンライン雑談会を定期的に開催しています。

第3回目は、国際関係学科卒業のAlumniに「総合職キャリアと地球規模課題」についてお話しいただきました。本学では外交官を目指す学生が多い中、総合職キャリアを積まれた先輩の経験について、多くの参加者が熱心に耳を傾けていました。

開催概要

日時:2025年5月30日(金曜)12時10分~12時45分
会場:神戸市外国語大学 第2学舎スチューデントコモンズ ※オンライン(Zoom)同時開催

講師

所属先:国際協力局地球規模課題統括課
卒業学科:国際関係学科

講演内容

テーマ:総合職キャリアと地球規模課題

講演では、総合職のキャリアパスや、現代の国際社会が直面する課題について、幅広い視点からお話をいただきました。冒頭、外務省における各部署が日本を代表するという位置づけであり、どのポジションにあっても国を背負って業務にあたるという使命感について触れられました。
また、外務本省と世界に広がる在外公館(155ヵ国・233公館)での勤務を通して得られる経験の重要性や、担当国の言語のみならず、一生を通じて学び続ける姿勢の大切さについても語られました。
さらに、現在の地球規模課題の状況として、主要先進国の停滞やグローバルサウスの台頭といった「グローバルガバナンスの危機」、人口・経済力の観点から見た日本の相対的な国力の低下についても触れられ、今後は、国際秩序の維持・強化やルール形成、そして気候変動・国際保健等の分野における「国際公共財」の持続可能な供与が重要であるとのお話がありました。

学生からの質問

「文系出身者でも開発分野で活躍できるか」との質問があり、開発分野は理系・技術系の専門性だけではなく、政策立案や異文化コミュニケーション、現場調整力も重要とされるため、幅広いバックグラウンドの人材が求められていると、ご自身の経験を踏まえた率直なご回答をいただきました。
最後に、「外務省に入るために何をすべきかを考えるよりも、まずは自分が本当にやりたいことを真剣に考えてほしい。その延長線上に外務省があるのであれば、ぜひ挑戦してほしい」との熱いメッセージが贈られました。

本学では、今後も学生の視野を広げ、自身のキャリアを主体的に描いていけるよう、さまざまな分野で活躍する卒業生を招いて継続的に実施していきます。次回の開催もどうぞご期待ください。