中国学科教授
秦兆雄 (しんちょうゆう)
Professor
QIN Zhaoxiong

MESSAGE

中国文化の多様性と奥深さや中国人の生き方と叡智を知れば知るほど、視野が次第に広がっていきます。と同時に、それを鏡として、日本文化を見直し相対化することができ、また自分の生まれ育った文化の素晴らしさだけでなく、そこに潜んでいる偏見や差別などの問題点にも気がつき、自分の見識を高め、豊かにすることになります。そうすれば、日本文化に対して、より客観的な認識とゆるぎない自信をもつようになり、中国文化への理解および中国人との付き合いもより楽しむことができるでしょう。

最終学歴 Degrees

東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)

研究分野 Research Field

中国の社会・文化の理解にとってきわめて重要な柱である婚姻・家族・親族関係・死生観について、その理念と実態および現代的な諸変化を、文化人類学的なフィールド調査に基づいて実証的に解明している。
主たる課題は、日本や米国社会などとの比較の視点から、東アジアの地域秩序のあり方およびその変動メカニズムにおいて中国の再興を通時的に洞察することである。とりわけアイデンティティや宗教、民族などの諸問題の重要性を認識し、都市化やグローバル化などの変動過程において、家族・親族関係が文化資源としていかに活用されるのかについて考察している。
また都市と農村の格差とそれに起因する人口移動や少子高齢化問題についても考究している。近年では人類学的な視点から四書五経など中国の古典を研究し、東アジアの各地域における孔子廟の歴史的変化や儒教経典の教育伝承などについてフィールド調査を実施しているが、古典に秘められた問題解決の方法や叡智などが現代社会においていかに有効性または普遍性をもちうるかについても着眼している。
こうした研究課題を学生と共有し、漢文化の面白さや魅力および現代的な価値を導き出すような授業を展開している。

My main research, which is based upon fieldwork, compares the Chinese and Japanese systems and cultures of marriage, family, kinship, and religion.

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