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2021年4月 6日

2020年度入学者(新2年生対象)宣誓式・入学式を挙行しました。

 4月5日、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため昨年実施できなかった2020年度入学者(新2年生)の宣誓式・入学式を挙行しました。

新型コロナウイルスの影響により、代表者のみ三木記念会館で宣誓を行い、その他の新2年生は各教室でオンライン中継を見る形式となりました。

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 久元喜造神戸市長からもオンラインで祝辞をいただきました。

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2020年度入学式神戸市長祝辞

 新2年生代表からは「1年前の今日、わたしたちは神戸市外国語大学に入学しました。4月から2年生になります。私たちは、外国語をはじめ、さまざまな社会や文化の学習を通して、優れた国際感覚を身につけ、「行動する国際人」として21世紀のより良い社会づくりに貢献できるよう努力いたします」と力強く宣誓があり、気持ちも新たに新2年生として大学生活をスタートさせました。

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 ここに田中悟新学長の式辞を紹介します。

学長式辞

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 新2年生の皆さん、1年遅れての入学式となりましたが、神戸市外国語大学へのご入学おめでとうございます。また、YouTubeによる同時配信でご視聴の保護者の皆さま、誠におめでとうございます。昨年、大学院に60名、学部に446名の新入生をお迎えいたしました。昨年、506名の学生を本学にお迎えしたのですが、昨年一年間は、新型コロナウイルス感染症の流行によりまして、本学でも初めての試みとなるオンライン授業を実施いたしました。昨年度はほとんどの期間で対面授業の実施ができず、また課外活動にも強い制限をかけざるを得なかったため、思うような学生生活を送ることができなかったことと思います。皆さんに大変なご不便をおかけいたしましたこと、教職員一同、大変申し訳なく思っております。一方、このような困難な状況下でも、懸命に勉学に勤しみ、研鑽を積まれ、多くの皆さんがこのたび2年生に進級されましたことを大変嬉しく思っております。

 皆さんは、コロナ禍でのこの1年間に、様々なことを考え、あるいは思い悩まれながら生活してきたことと思います。授業形態が激変したことによって、勉強をどのように行えば良いかに悩み試行錯誤を重ね、例年と比べて非常に多くなった課題をこなしてこられたでしょう。また、課外活動や友人との交流を、満足のいく形で行うことができず、落ち込む日々が続いた方も多くおられたのではないかと思います。中学や高校がほぼ通常通りの授業に戻ってからも、大学では通常の授業がなかなか始まらず、大学を問題視する理不尽とも見える報道と相まって不満を蓄積させたこともあったでしょう。海外への留学を夢見て入学された方は、コロナ禍で海外留学の夢が消えてしまうのではないかとの不安感にさいなまれ、大幅な計画変更を余儀なくされたのかもしれません。今、この1年遅れの入学式に参加され、皆さんの頭にはこの1年間の様々な思いが溢れているのではと想像いたしております。

 皆さんの中には、この1年間の日々がむなしい日々であり、この1年間は「失われた1年」であったと感じる方もおられるかもしれません。しかし、皆さんがこの1年間で前例のない状況に遭遇してさまざまなことを考え、試行錯誤を重ねた経験はご自身の大きな財産になるでしょう。私たちは、危機に直面して悩み考えることによって、困難な状況から脱却したり状況の改善を図ろうとします。こうした人々の試みが、しばしば新しい時代を切り開いていく原動力になることは、明治維新や第2次世界大戦後の日本の歴史を振り返ってみれば明らかだろうと思います。この1年間のコロナ禍の中でも、様々な人々が考え試み行動したことが大きな変化を生みつつあります。コロナ禍で人の交流がままならない状況を克服しようと、様々な場面でオンライン化が試行されてきましたが、現在ではこの動きが社会全体を変化させる予兆を示しています。こうしたことを考えるとき、皆さんのこの1年のご経験は、将来起こるかもしれない様々な危機や困難に直面したときの一つの道標になるのではないかと思います。

 身近なところでも、コロナ禍の中で直面して大きな困難を克服しようとする先輩方の様々な試行錯誤がありました。昨年、大学においてオンライン授業が開始された当初には、学生自治会から貴重なご意見やお力添えをいただきました。こうした先輩方による行動が現在の本学でのオンライン授業の実施に当たっての大きな力となりました。また、コロナ禍の中で皆さんが十分な友人関係を築けず孤立しがちであったときに、SNS等を駆使して情報を提供し、友人関係の構築を手助けしようとした先輩方もおられました。この試みは、現在では本学学生によるオンライン上の情報共有プラットフォームに発展しています。さらに、課外活動や各種イベントの再開に奔走した先輩方の行動を知っている方も多いかもしれません。

 皆さんも、コロナ禍の中で困難を克服しようとした社会の様々な人々や本学の先輩方のように、大学での様々な学びを通じて、是非、危機や困難を克服する力を養っていただきたいと願っています。昨日、競泳の池江選手が、白血病という大変困難な状況を克服し、東京五輪の代表選手に内定したという素晴らしいニュースが報道されました。危機や困難を克服することは、自分自身にとって喜ばしいだけでなく、人々を共感させる力も持っています。危機や困難を克服する力は、皆さんが将来大学を卒業し社会人として活動していく上で、非常に重要なものとなるでしょう。

 もっとも、困難を克服する力を身につけることは、一朝一夕で達成できるものではありません。しかし、この1年間の危機的な状況の下で考え行動した経験をお持ちの皆さんには、きっとこうした力を身につけることができるものと信じています。4月8日からは対面授業とオンラインのハイブリッド形式での授業がスタートします。新型コロナウイルス感染症に十分注意しつつ、勉学面においても、課外活動の面においても、昨年1年間で実現できなかったことを、残りの大学生活で実現していただくと共に、危機や困難を克服する力を養う長い道のりを歩んでいただくことを期待しています。

 本学のホームページでご覧いただいた方も多いかと思いますが、本学のロゴマークは世界地図をデザインした羅針盤の形をしています。皆さんが困難を克服する力を身につけていただくために、私たち教職員は皆さんお一人お一人が持つ羅針盤の役割を担いたいと考えております。皆さんが本学で思う存分学びを深めることができるように、教職員一同努力してまいりますことをお約束し、私の式辞とさせていただきます。

 本日は誠におめでとうございます。

2021年4月5日

学長 田中 悟