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2022年4月 7日

2022年度宣誓式・入学式を挙行しました

4月5日、486人の新入生を迎えました。

新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、式典は大ホールにて二部制で開催しました。

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新入生は、久元喜造神戸市長から祝辞をいただき、教職員をはじめ多くの方々から祝福を受け、本学学生としての大学生活をスタートさせました。

2022年度宣誓式・入学式神戸市長祝辞

新入生代表からは、「本日、わたしたちは神戸市外国語大学に入学することができました。これからの4年間、外国語をはじめ、さまざまな社会や文化の学習を通して、優れた国際感覚を身につけ、『行動する国際人』として21世紀のより良い社会づくりに貢献できるよう努力いたします。」と力強い宣誓があり、式典後にはオリエンテーションがありました。

ここに、田中学長の式辞を紹介します。

学長式辞

DSC_0085.jpg新入生の皆さん、神戸市外国語大学へのご入学、おめでとうございます。また、保護者の皆様におかれましては、ご入学生に対するこれまでのご支援に敬意を表しますとともに、この場をお借りして祝意を表させていただきます。本日、本学には、大学院に39名、学部に447名の新入生をお迎えすることになりました。新たに486名の学生を本学にお迎えできますことを、教職員一同嬉しく思っております。

2年前の2020年春に始まりました、新型コロナウイルス感染症によるパンデミックは、私たちの生活に大きな困難をもたらしてきました。皆さんご自身も、高校での授業の大きな変化やクラブ活動の休止といった事態を経験されたのではないかと思います。また、楽しみにしていた修学旅行や海外留学が中止になり、大きな悲しみを味わった方もおられるのかもしれません。そうしたパンデミックによる大きな困難の中で、この2年間の生活を続け大学受験に臨まれた皆さんにとって、大学への入学を果たし、この入学式に臨まれ、さぞ感慨深いのではないかと推察いたしております。

本学でも、パンデミックに直面して、授業をオンライン形式にて行うことを余儀なくされたり、課外活動や海外留学に厳しい制約を課さざるを得ない状況となりました。入学式や卒業式といった大切な式典も中止に追い込まれたり、大幅な縮小をせざるを得なくなりました。本年度は、3年ぶりにこの大ホールでの入学式を対面形式の形で実現できる運びとなりましたが、2部制の形でプログラムを大幅に縮小して行っております。パンデミックによる困難は今しばらく続くことが予想されますが、皆さんにはこれまでの困難の克服の経験を活かして大学での生活を開始していただきたいと思います。

さて、現代の社会は非常に大きな変革の時期を迎えており、コロナ禍だけにとどまらず、性格の異なる困難な状況が立て続けに生じております。皆さんご存じのように、約1ヶ月前の224日には、ウクライナにおいてロシア軍の侵攻により軍事衝突が勃発いたしました。ウクライナ国内では今日現在も、人々が死と隣り合わせの悲惨な生活を送らざるを得ない状況に置かれており、世界の人々の心を痛める事態となっております。また、数百万の人々が隣国であるポーランドをはじめとする多数の国々に家族と別れて避難し、非常に困難な生活を強いられています。

コロナ禍と戦争は、言うまでもなく全く次元の異なるものなのですが、世界中の人々につきつけられた「困難」という点では同じ性格を持っているのかもしれません。こうした「困難」に直面したとき、人々はそれぞれの立場から困難を克服しようと様々な活動を行います。新型コロナの流行に直面したとき、医学研究者はウイルスの性質を調べ、治療法や予防のための対策を確立しようとしてきました。また、薬学研究者は治療薬の研究開発を行い、ウイルスに対抗できるワクチンの開発を行ってきました。そうした活動は人々の新型コロナウイルスに対する知見を高め、コロナ禍がもたらした「困難」は現在では徐々に克服されつつあります。ウクライナでの軍事衝突がもたらした「困難」に対しては、現在多数の世界中の関係者が平和裏に対立を解決する道を模索していますし、様々な形で多数の避難民に対する支援を行っていることは皆さんご存じの通りです。こうした例に示されるように、「困難」に直面したときに自らの立場から困難を克服する道筋を探ることのできる人々が、「困難」を克服させ社会を動かしていると言うことができるでしょう。皆さんには、是非、そうした人になっていただきたいと思います。

こうした人になるためには、引き起こされた「困難」の原因や背景――コロナ禍ではウイルスの性質かもしれませんし、ウクライナでの軍事衝突のケースでは対立の背景であるかもしれません――を探り分析する力を持つことが必要です。このために、大学で皆さんには、語学力や専門知識の習得を通じて、こうした力を養っていただきたいと願っています。

さらに、社会は日々大きく変化していますので、「困難」の原因や背景を探り困難を克服する道筋を見つけるためには、大学を卒業され社会に出られてからも継続的に勉強を続ける必要がある点に注意する必要があろうかと思います。「困難」の原因や背景を探る上で必要な知識は、日々更新され新たな知識の蓄積となっています。そうした新たな知見を吸収し追いついていくためには、継続的な学びが必須のものとなるからです。大学では、語学力や専門知識の習得に加えて、是非、こうした継続的な学びを可能とするような「勉強の方法」を身につけていただきたいと思います。自らの専門分野から「困難」にアプローチするために必要な知見の吸収の方法、情報の取捨選択の方法、「困難」を克服する道筋の効果的な伝達の方法、「困難」の克服に向けての活動の方法、といったように「勉強の方法」は多岐にわたりますが、こうした「勉強の方法」を身につけることは、将来社会人として活動される際の大きな財産となるのではないかと考えます。

皆さんが語学力や専門知識の習得だけでなく、「勉強の方法」を身につけていただくために、私たち教職員一同、精一杯皆さんの学習の支援をしてまいりたいと考えております。皆さんが本学で思う存分学びを深め、「困難」に直面したときに自らの立場から困難を克服する道筋を探ることのできる人として成長されることを心よりお祈りして、私の式辞とさせていただきます。

ご静聴、ありがとうございました。

2022年4月5日

学長  田中 悟