2022年12月20日

【魅力発信事業】第3回講演会開催報告「街の憩いの場所として」

「神戸発!場をつくる-cultureの芽を育てるために-」

 第3回講演会 11月24日(木曜)14時30分~16時00分
「街の憩いの場所として」
流泉書房三代目店主 大橋 崇博氏

アーカイブ動画はこちらからご覧いただけます。

11月24日(木曜)アンカー神戸で第3回講演会「街の憩いの場所として」題して街の本屋さんの日常を紹介。三宮センター街で大橋氏の祖父がはじめた書店は阪神大震災により倒壊、名谷にて営業を続け、現在は垂水商店街で街の本屋を営んでおられます。

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流泉書房の「流泉」は水が流れて泉になるように、人がたくさん集まる場所になれば良いなとの想いで名付けられたと聞いており、現在も「人との輪」を大切に営業していますと語られます。

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地域のお祭りやイベントに声を掛けていただくことも多くなり、地元の方とコラボして原画展や写真展なども開催されています。その他、教科書の販売や配達などもおこなっており、学年によっては一人ひとりに合わせた教材のセットを作成し、対応されています。

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また流泉書房では「子どもが子どもに読みきかせ」を開催しています。
平仮名が読めなかった子も絵本を読む練習をして字を覚えてきたり、子どもたちが兄弟を連れて集まることで学校や幼稚園、保育園などの情報交換ができる場にも繋がったりしています。
幼少時代から本に親しんでもらえたら良いなという想いで日々活動されています。

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講演後に届いた視聴者の方からの感想を一部紹介します。
視聴者の皆さま、ありがとうございました。

【視聴者からの感想(一部抜粋)】

わたしが本好きになったのは、まぎれもなく地元の書店の存在があったからだろうと思います。インターネットや電子書籍じゃなく、紙の本で本屋さんのにおいを嗅ぎながら、人から人へ手渡されるものが本なのだと思います。流泉書房さんも、大橋さんや書店員さんが日々地元の人達にそういう大切なものを手渡していらっしゃるのだなぁ、と地元に本屋さんのあることの大切さを改めて感じました。

教科書を生徒さんそれぞれにカスタマイズし机の上に置く作業は、たとえ一冊の過不足があっても生徒さんにとっては重要なことでこの作業は流泉書房さんにとっても時間との闘いの大変な作業だと思いました。その町、商店街も人間と同じように生き続けるためには人のつながりがすべてと感じました。

本日のお話は「儲け」だけでなく、コミニュティーの人たちの生活、活動の「場」を提供する「本屋」の魅力を紹介していただき感謝いたします。

大橋さんの活動などを聞いて、人の和をどれほど大切にされているかということがよく分かりました。私は今まで本屋は人と人との間に壁があり個別の空間のイメージがありましたが、流泉書房さんはむしろ本屋がコミュニティの場となり、人々の関係性をより広げていく存在になっていると感じました。電子化が進み人との関係性が希薄になりつつある現代で、本が好きな人が集まったり地域の人々が集まって交流する場があるのは貴重なことだと思います。

それぞれの取り組みが1人1人に寄り添った企画であり、温かさで満ちていたり充実した内容になるなと感じました。特に子どもが子どもに読み聞かせをする取り組みでは地の利を活かしてコミュニティの中で参加しやすい企画であると同時に、本を1人で読むことも多くのことを得ることができますがそれ以上にたくさんのことを得られる機会を設けていて満足度の高そうな取り組みだなと感じました。

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【次回講演会のお知らせ】
第4回講演会 1222日(木曜)1430分16時00分
「ちいさなまちのあそびかた」 森本 アリ氏

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