SDGs

2025年3月25日

2025年 神戸市外国語大学 佐伯市フィールドワーク「持続可能な市民参加型観光開発」を実施しました

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 神戸市外国語大学 Singh Rajeev Kumar 国際関係学科 准教授と松田裕美 国際関係学科 准教授は、2025年3月2日から5日にかけて、大分県佐伯市にて、「持続可能な市民参加型観光開発」をテーマに、フィールドワークを実施しました。SDGsや環境保護に関心を持つSinghゼミに属する学生3名も参加し、滞在中は佐伯市民グループの方々より、佐伯市の歴史遺産や自然保護の取組に関するブリーフィングを受けた後、しし垣や城山等、地域住民が誇る歴史的遺跡の探索及び情報収集を行いました。また、Singh准教授による、「緑地とメンタルヘルスの関係」に関する研究と、松田准教授による、Social Cohesion(社会的一体性)の議論をベースに、市民の方々と本学の学生が意見交換をしました。さらに参加した学生は、フィールドワーク後に現地で得た知見をまとめ、「佐伯市における持続可能な観光開発」に関する発表及び提言を行い、大変充実した4日間となりました。

 本学は今後も、社会との協働により、適切な機会において同様のフィールドワークや地域・社会の持続的な活性に繋がる研究活動を実施したいと考えています。これらの活動を通じて、学生が現場での実践的な学びを深めると同時に、様々な社会課題の解決に貢献できる機会を提供します。この取組は、Project-Based Learning (PBL) の実例となり、学生と協働先の相互成長を促進することを目指します。

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参加した学生の声

国際関係学科4年生 小池春伽 さん

 佐伯の広大な自然と温かい現地の方々に恵まれ、多くのことを学びました。長い歴史を持ち、先人から受け継がれた様々な技術や文化を有する佐伯は、サステナブルツーリズム(持続可能な観光)の発展に大きな可能性を秘めていると感じます。その可能性を広げるためには、佐伯の内外から関心を寄せ続け、継続的な取組を通じて地域の持続可能な発展を支えることが重要だと考えました。

英米学科4年生 中井美希 さん

 海と山に囲まれた広大な自然で溢れた佐伯は、足を踏み入れると、数えきれないほどのユニークな特徴、歴史ある文化など秘めたる可能性で満ちていました。それらの魅力ある資源を最大限使うには、「佐伯を知る」という認知から、「佐伯に実際に訪れる」という行動に移すための各段階を確実に押さえることはもちろん、地域内で目標の共有を行い、佐伯市で一丸となり地域活性に取り組む必要があると感じました。かつて祖先が築き上げたしし垣のように、我々の世代がコツコツと努力を積み重ねることで、佐伯の魅力は波及していくだろうと思います。

国際関係学科3年生 權野万花 さん

 今回一番印象に残ったのは、「佐伯の魅力を1人でも多くの人に伝えたい」という市民の方の純粋な思いが、多くの地元の人たちを動かしていたという点です。利潤を追求することではなく、行動の動機は、ただ先祖代々から続く豊かな自然を守ること。自然と共に持続可能な生き方を体現されてこられた佐伯市の皆さんと交流する中で、人と自然との繋がりの大切さに改めて気付かされました。この姿勢を守りながら、外部とのネットワークを広げ、更なる地方振興に向けた学び合いを継続することが不可欠であると感じます。