2025年12月18日
本学学生がJENESYS派遣プログラムに参加しフィリピンのマニラを訪問しました
外務省が推進する国際交流事業「対日理解促進交流プログラムJENESYS」の一環として、2025年11月25日(火曜)から12月2日(火曜)の8日間にかけて行われた派遣プログラムにおいて、日本の大学生・大学院生10名が「開発」をテーマにフィリピン・マニラを訪問し、視察や学校交流を通じてフィリピンの社会課題や開発を学ぶとともに、日本の魅力を発信しました。
この派遣プログラムに、本学国際関係学科の学生1名が参加しました。
参加した学生にインタビュー


■JENESYS参加のきっかけ
私自身、国際交流や国際協力に関心があり、異なる文化や価値観を持つ人々と直接交流できる機会に魅力を感じていました。特に JENESYS は、日本の学生が海外の同世代と意見交換を行い、相互理解を深めることを目的とした事業である点に惹かれ、参加を希望しました。
また、大学のゼミで開発学に関連した研究を行うことを考えており、派遣先であるフィリピンのテーマが「開発学」であったことから、学術的な関心と強く結びついていると感じました。そのため、迷うことなくフィリピン派遣を第一希望として応募させていただきました!
さらに、これまで参加してきた模擬国連の経験を、実際の国際交流の場で生かしたいと考えたことも、大きなきっかけの一つです。
■派遣までの流れ
派遣期間の約 3 か月前から、月に数回のオンラインによる事前研修が行われました。研修では、フィリピンの社会的特徴や、日本とフィリピンの歴史的・外交的関係について学び、理解を深めた上で現地プログラムに参加しました。
派遣期間は約 1 週間で、前半は日本大使館の訪問や、日本および現地の国際協力機関・関連施設の視察を行いました。また、2 つの大学を訪問し、プレゼンテーションやアクティビティを通して日本の魅力を発信しました。「日本をもっと好きになってもらうこと」をチームの目標に掲げ、現地の学生と積極的に交流しました。
さらに、ホームビジットの機会もあり、現地の方々とフィリピンの日常生活や社会問題について意見交換を行いました。中でもTanza City にあるスラム街の視察は、実際に現地の状況を自分の目で見る貴重な経験となり、最も印象に残っています。最終日には報告会が開かれ、派遣期間中にお世話になった日本大使館や国際協力機関の職員の方々、現地の学生の前で活動報告を行いました。
また、この経験を将来どのように生かしていくかについて、アクションプランを発表しました。スケジュールはハードなものでしたが、日本人学生 10 名とともに国際問題に対する意見を共有し合えたことは、大きな刺激となりました。
■参加した感想
本プログラムを主催する JICE の担当者の方から、フィリピン派遣の倍率が約 7 倍であったと伺い、このような貴重な機会に参加できたことに、改めて感謝の気持ちを抱きました。
国際関係学科での専攻科目や、これまで参加してきた模擬国連の活動を通して、国際協力や貧困問題の解決がいかに難しいかについてある程度理解しているつもりでした。しかし、今回の派遣を通して、実際に支援を決定する立場にある機関の考えや意図、そしてその支援によって良くも悪くも影響を受ける現地の人々の声を直接聞き、両者のニーズに完全に合致した支援を行うことの難しさを、より現実的に実感しました。
日本で生活してきた私にとって、スラム街における生活はとても厳しい環境だと感じました。一方で、そこに暮らす子どもや大人たちは笑顔にあふれ、昼間から踊る姿も見られました。この経験を通して、「国際協力とは誰のためのものなのか」という問いについて深く考えるようになりました。
全体を振り返ると、国際協力の現場で働く職員の方々、現地の方々、そして共に参加した日本人学生から多くの刺激を受け、学ばせていただきました。本プログラムは、今後参加を予定している GerMUN2026(模擬国連ドイツ大会2026) をはじめ、将来のキャリア選択にも大きな影響を与える経験となりました。このような貴重な機会をいただけたことに、心から感謝しています!!



