メディア掲載・プレスリリース

2026年3月31日

神戸大学医学部附属病院との連携により 「多文化対応力強化による国際医療コミュニケーション実践プログラム」を実施

神戸市外国語大学(以下、神戸市外大)と神戸大学医学部附属病院インターナショナル・メディカル・コミュニケーションセンター(以下、IMCC)が連携して実施する「多文化対応力強化による国際医療コミュニケーション実践プログラム」にて、神戸市外大の教員3名が講義を実施しました。

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講義の様子

本プログラムは、IMCC が主催するリカレント教育プログラムであり、医療現場における多文化対応力の向上を目的としています。神戸市外大は、異文化間心理学、言語学、外国学などの専門的知見を活かし、本事業の企画・実施に協力しています。

神戸市外大の教員による講義の概要

*全4回のシリーズのうち、第1回~第3回を神戸市外大の教員が担当

第1回(2025年12月26日(金曜))

講師
前村 奈央佳(神戸市外大 国際関係学科准教授)
タイトル
外国人患者と向き合うために
―異文化間コミュニケーションの基礎:医療現場での異文化理解に向けて―
講師コメント
普段、神戸市外大では異文化間接触に関する授業を担当しています。今回の講義では、医療現場の現状や課題について講義を進める中で、会場の方々が実体験を思い出し共有してくださったため、活発な議論に発展し、とても勉強になりました。ホスト(移動する人々を受けいれる側)としての日本人の心理は、私が研究者を志す契機となったテーマです。最近は少し実践から離れてしまっていたので、この機会に初心に返って、今後も研究と現場の橋渡しをしていきたいです。

第2回(2026年2月20日(金曜))

講師
金沢 晃(神戸市外大 総合文化グループ准教授)
タイトル
外国人患者と向き合うために―事例を通して考える外国人患者への対応―
講師コメント
「制度の壁」「言葉の壁」「文化の壁」という 3 つの壁をキーワードに、外国人患者の不安を理解するという視点からお話しさせていただきました。参加者の方からは、「言葉の壁」でお話した「やさしい日本語」について、「外国語と日本語を交えて話すより、やさしい日本語であれば日本語だけでやりとりした方がよいのか」など、言葉に関する質問を多くいただき、医療従事者の方の苦労を実感しました。

第3回(2026年3月21日(土曜))

講師
モンセラット・サンス(神戸市外大 イスパニア学科教授)
タイトル
外国人患者と向き合うために―外国人患者の期待と世界の医療―
講師コメント
中国人学生2名(神戸市外大院生)とともに、日本の医療制度を利用する外国人患者の立場から困難、期待、経験等を共有し、フリートーク形式で講座を実施しました。居住国の制度に適応することは必要ですが、文化への適応は主に知的プロセスである一方、自身の健康に影響を与える状況で自身の常識を手放すことは、はるかに複雑で感情的なプロセスとなります。また、外国人患者の最も特徴的な点は、文化以上に、孤独感、限られた家族のサポートやそれに伴う脆弱性です。外国人患者の希望への対応において医療従事者が持てる限られた柔軟性に焦点を当て、議論を行いました。医療従事者と意見交換を行うことができ、大変実りある光栄な機会となりました。

2026 年度も IMCC と連携し、医療現場における多文化対応力の向上に引き続き取り組みます。
神戸市外大は、今後も学内の専門的知見を積極的に社会へ還元し、地域におけるリカレント教育の推進や地域課題の解決に貢献してまいります。